小学校の教師も青い目の子と褐色の目の子の気質の違いに気づいている。幼稚園から3年生までの133人の教師に,クラス一臆病で,内気で,抑制されたコーカサス人種の子を一人選ぶよう求めたところ,選ばれた子どもの60パーセントが青い目であり,その集団から無作為に選んだら生じるはずの50パーセントをこえていた。また教師にクラス一社交的,外向的で,抑制のないコーカサス人種の子を選んでもらうと,褐色の目の子が母集団での割合より多い。青い目のおとなと褐色の目のおとなの違いについては証拠が混乱しているが,青い目の人のほうが行動の抑制が多いようである。目の色と性格との相関関係から,前に論じた外向性の判断の正確さは,判断される人のカラービデオやカラー写真をみた場合に強められるであろうと思われる。もちろん,判断する人が,知らない人の外向性を判断するのに目の色という確実な手がかりをつかうとすればであるが。
レズリー・A・ゼブロウィッツ 羽田節子・中尾ゆかり(訳) (1999). 顔を読む:顔学への招待 大修館書店 pp.73
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