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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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知能指数と知能検査

知能指数を丸呑みしてはならないからといって知能検査の質が悪いわけではない。ただ,知能検査を受けるだけで,人を天才とか,正常とか,知的障碍に分類できると考えるのはもってのほかだ。分類するなら標準化された検査を使う。これが鉄則だ。そして誤った結果にならないように定期的に標準化作業をする。
 知能指数の意味することと知能検査そのものとはまったく別物だ。知能検査を使えるようにするには,標準化のためのサンプル——対象範囲内の全年齢の人——に検査を受けさせなければならない。くり返すが,定義上IQ70は人口の下位2.27%にあたり,知的障碍にあたる。もしIQ70が下位2.27%(統計学的に言えば,平均値より標準偏差ふたつ分下)と一致しない場合,その知能指数は信頼に値しない。

ジェームズ・R・フリン 水田賢政(訳) (2015). なぜ人類のIQは上がり続けているのか?人種,性別,老化と知能指数 太田出版 pp.85
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