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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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多面的な相対性

gにこだわる人に駄目押しをしたい。一個人の行動は,ひとつの知性によって統合されている。したがって,2人の知能検査の成績を比較するときには,ふたつの知性を比較していることになる。知性が優れているほうは幅広いあらゆる認知的作業,またはほとんどの認知的作業をうまくこなすだろう。そうして生まれる「多面的な相関性」こそが,gの根源にほかならない。また,幅広い認知的作業の能力を集団間で比較するときには,ふたつの知性の集団を比較していることになる。作業の複雑さに応じて体系的に能力が違っていたら,ふたつの集団間でgの平均値に違いがあるかもしれない。さらに,族外婚や栄養状態の改善によってひとつの世代が恩恵を受ければ,「より優れた脳」に関する差もあるかもしれない。

ジェームズ・R・フリン 水田賢政(訳) (2015). なぜ人類のIQは上がり続けているのか?人種,性別,老化と知能指数 太田出版 pp.172
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