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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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残酷なドレス

フランク・コーワンは,1865年に発表した『昆虫史の愉快な事実(Curious Facts in the history of Insects)』で,カリブ諸島では「ククジュ(蛍)を装飾とすることが女性たちの間で最新の流行となっている」と記している。
 「舞踏会のドレス一着に,50から100匹の蛍が使われる。スチュアート大尉は,ご婦人の白い襟元に,少し離れたところからはまるで英国王室の王冠にきらめく100カラット以上のコヒノール・ダイヤモンドかと見まがうほど,見事なまでの美しさで輝く蛍が留まっているのを見たことがあると語ってくれた。蛍は体をピンで刺し貫かれてドレスに留めつけてあり,生きている間だけ飾られる。死ぬと光を発しなくなるからだ」
 こんな残酷な流行はすぐに廃れたことを祈るばかりだ。

ギルバート・ワルドバウアー 屋代通子(訳) (2012). 虫と文明:蛍のドレス・王様のハチミツ酒・カイガラムシのレコード 築地書館 pp.93
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