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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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エントロピーとランダム

エントロピーは見方を変えればランダム性の尺度であり,エントロピーが大きいということは,系の中の区別がなくなって,秩序が破壊され,無秩序になっていることを意味するのである。
 「エントロピー増大の法則」は,熱力学において「エネルギー保存の法則」と並ぶ基本法則とされている。ニュートン力学の法則がすべて時間に関して対称的であるのに対して,この法則は時間的に1つの方向にしか向かわず,不可逆的である。分子の運動が可逆的なニュートン法則に従うのに,なぜそこから不可逆的なエントロピー増大の法則が導かれるかは1つのパラドックスであるが,それが個々の分子の運動がランダムであることから起こることに注意しよう。
 最初に多数の分子(でも何でもよい)が規則正しく並んでいたとして,それらが個々にばらばらに動き出せば,規則性がしだいに壊れてやがて一様にランダムな状態になってしまうであろうということなのである。

竹内 啓 (2010). 偶然とは何か:その積極的意味 岩波書店 pp.72-73
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