だからこれを学生側から見れば,「自分にわざわざアプローチしてきてくれる企業」がもしあるならば,それは自分がその企業にとても欲しがられているということだ。業界大手ではないかもしれない,一見自分の専攻とは関係ないかもしれない,とても小さな規模かもしれないが。
わざわざ企業がコストと時間をかけ,声をかけてきているのだ。わざわざ大学まで,地方まで来てくれているのだ。そういう会社に入れば,無理してギリギリ入社できる会社よりも,期待され活躍できる可能性が高いのだ。なんとなくのイメージでそういう企業からのアプローチを無視するのではなく,目の前で手を差し伸べてくれる企業にも,目を向けてみるべきである。
多くの成長企業の役員,経営陣が,まだその会社が無名の頃に入社して,会社を成長させてきたという話を聞く。今,世間でよいイメージの会社を選ぶのか,これから20年後に成長している会社を選ぶのか,そこはじっくり考えるべきだ。
太田芳徳 (2013). リクルートを辞めたから話せる,本当の「就活」の話:無名大学から大手企業へ PHP研究所 pp.46-47
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