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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ロボトミー

現在,前頭葉ロボトミーは一部の国で禁止されており,有効ではなく時代遅れと見なされている。この手術の無残な結果を知れば,そもそもどのような経緯でそれが行なわれるようになったのか理解に苦しむほどだ。しかし1938年から54年にかけて,ロボトミーを支持する人びとは,難治性患者の多くが施設に閉じ込められ悲惨な人生を送っており,この手技にともなうリスクはそうした患者が救済される可能性によって正当化されると主張した。この手術によって家族の元へ戻り,手術前より人間らしい生活を送れるようになる患者もなかにはいたのである。

スザンヌ・コーキン 鍛原多惠子(訳) (2014). ぼくは物覚えが悪い:健忘症患者H・Mの生涯 早川書房 pp.44-46
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