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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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すべてが相対的

 これはどういうわけだろう。まずは,基本的なことを押さえておこう。大半の人は,自分の求めているものが何かわからずにいて,状況とからめて見たときにはじめてそれがなんなのかを知る。たとえば,自分がどんな競技用自転車を欲しいのか,ツール・ド・フランスの優勝者があるモデルに乗ってギアを切りかえている姿を見てはじめてわかる。自分がどんなスピーカーを欲しいのか,いまもっているものより音のいいスピーカーを聞いてはじめてわかる。自分がどんな生き方をしたいのかさえ,親戚なり友人なりの生き方がまさに自分のとるべき道だと思えてはじめてわかる。すべてが相対的,そこが肝心だ。わたしたちは,暗闇のなかで飛行機を着陸させるパイロットと同じで,車輪を接地できる場所まで誘導してくれる滑走路の両側の明かりが必要なのだ。


ダン・アリエリー 熊谷淳子(訳) (2008). 予想どおりに不合理:行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 Pp.25-26.
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