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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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戦士型と心配症型

人間はすべて,戦士型(warrior)と心配症型(worrier)のどちらかであるという科学的な主張がある。ドーパミンを素早く除去する酵素を持つ人は戦士型で,恐怖や苦痛などの脅威に直面しつつも最大限のパフォーマンスが求められる環境にすぐに対処できる。ドーパミンの除去に時間がかかる酵素を持つ人は心配症型で,起こりうる事態について,事前に複雑な計画や思考をする能力がある。戦士型と心配症型のアプローチはどちらも,人類が生き残るために必要なものであった。
 一見,戦士型の方が攻撃的だと思われるが,実際にはそうとも言えない。心配症型は平常時のドーパミンのレベルが高く,攻撃的反応の閾値の近くにいる。こうした人は神経質であり,感情を爆発させやすい。簡単に腹を立てるし,感情を表に出す。だがその攻撃性が効果的なものだとは限らない。「適切な攻撃性」とは,他者の攻撃的意図を正確に読み取り,解釈し,それに対処することである。心配症型は,相手にその意図がないときに攻撃性を見いだし,相手にその意図があるときに攻撃性を見逃してしまう傾向がある。一方の戦士型は,現実への備えができている。

ポー・ブロンソン7アシュリー・メリーマン 小島 修(訳) (2014). 競争の科学:賢く戦い,結果を出す 実務教育出版 pp.103-104
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