ストレスは,トラウマとも深い関わりを持つ。青年期は,他のどの年代よりトラウマを負うリスクが高く,トラウマは彼らの脳の成長に,壊滅的な影響を及ぼす。2010年,ノースカロライナ州で行われた大規模な研究によると,16歳までの若者の4分の1が,深刻な事故,病気,親の死,性的暴行,家庭内暴力,自然災害,戦争,テロ,といった「震度の高い」経験をしていた。「震度の低い」経験には,両親の別居,離婚,親友や恋人との別れなどが含まれ,調査対象になったティーンの3分の1が,過去3ヶ月間に少なくとも一度,それを経験していた。
フランシス・ジェンセン エイミー・エリス・ナット 渡辺久子(訳) (2015). 10代の脳:反抗期と思春期の子どもにどう対処するか 文藝春秋 pp. 196
(Jensen, F. E. & Nutt, A. E. (2015). The teenage brain: A neuroscientist’s survival guide to raising adolescents and young adults. New York: Harper.)
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