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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ルールの大変更

ゲームやスポーツの世界では,ルール変更は多くの場合,現行ルールの漸次的改変というかたちで行われる(そうでないと大混乱に陥るだろう)。こうした環境の下では,ルール変更への対応もプレーヤーの能力のうちに数えられるかもしれない。でも,チェスの駒が重量挙げのバーベルに置き換わるようなことになれば,チェスプレーヤーの能力という概念そのものが崩壊するだろう(それはもはや別のゲームである)。趣味や気散じであれば別物になってしまったゲームから降りることもできるだろうが,生物は生物であるかぎり生存のゲーム——生まれ,生殖(できれば)して,死ぬ——のプレーヤーであり続けなければならない。どのようなルール変更であってもそれに従うしかないのである。恐竜を襲ったのは,このような理不尽な絶滅であった。

吉川浩満 (2014). 理不尽な進化:遺伝子と運のあいだ 朝日出版社 pp.64
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