忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

歴史をどのように語るか

基本的な語彙の選択においてすらむずかしい問題が生じる場合がある。侵略か進出か,テロリズムか革命か,保護か隷属化か等々,私たちは歴史を語る語彙をめぐって争うことをやめない。歴史的事件の当事者や歴史家にかぎらず,既存の歴史に規定されながら新規に歴史をつくっていく存在であるところの私たちは,歴史的な事実にどのような意味を担わせるか,どのような語彙を用いるかを通じても,歴史に参加している。歴史とは解釈であり実践であると言われるのはそういう意味だ。歴史にかかわる論争がしばしば平行線をたどる背景にはこうした事情がある。

吉川浩満 (2014). 理不尽な進化:遺伝子と運のあいだ 朝日出版社 pp.314-315
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]