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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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治るんじゃないか

「そんなにたくさん薬を飲まなくても大丈夫だよ」
 「薬なんか,早く止められるように頑張れよ」
 うれしくなったぼくは,先生にも告げず,自分一人の判断で飲むべき薬の量を減らしていった。
 昼の分量をまるまる減らして大丈夫。朝の分量を半分にしてもやっていける。このままいけば治るんじゃないか。ぼくは完全に勘違いし,調子に乗っていた。
 最終的にぼくは,一日一回,それも極少量の薬しか飲まなくなっていた。
 外からどんなふうに見られていたか知らないけれど,自信はあった。薬に頼らなくても,ぼくは普通にやれるんだ,と。ただの過信だったのに,ぼくは間違った方向に舵を切っていた。

ハウス加賀谷・松本キック (2013). 統合失調症がやってきた イースト・プレス pp.96
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