読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
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74年に出版された中岡俊哉編『恐怖の心霊写真集』(二見書房)は,絶大なる影響力を持ち,中岡の同年の著書『狐狗狸さんの秘密』(二見書房)も大ヒット。彼こそが日本の心霊ブームのキーパーソンであったことは疑い得ないだろう。中岡は,僕らの日常に偏在する霊を何気ない記念写真の中から見つけ出し,そんな心霊写真こそが心霊現象の証であるとアピールしたのだ。
宇宙人やネッシーは海外から輸入されたものだが,心霊現象は,僕らの日常にすでに存在していた。中岡は,怪談話などで古くから語られてきたものを心霊写真という現代的な物証を示して,蘇らせたのだった。
前田亮一 (2016). 今を生き抜くための 70年代オカルト 光文社 pp.147