読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
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思春期とは,少年にとってはホルモンの落雷のようなものである。睾丸が下がり,声は変わる。草のようにすくすく背が伸び,体は毛深くなり,引き締まる。こうしたことはすべて,睾丸から分泌されるテストステロンの洪水が原因である。いまや,血液中のテストステロンの濃度は同年齢の少女の20倍にも達する。このため,子宮内での投与によって頭のなかに焼きつけられ,置いておかれた精神という写真が現像され,少年の心がおとなの男の心に変わるのだ。
マット・リドレー 長谷川眞理子(訳) (2014). 赤の女王:性とヒトの進化 早川書房 pp.411-412