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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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液体洗剤の色

 もう一つの興味深いケースは,液体洗剤だ。コルゲート・パーモリーブ[アメリカの多国籍企業]が,液体洗剤に最も適した色を選ぶための実験を行った。色だけを変えた洗剤を数種類用意し,主婦たちに数週間にわたって試してもらったのだ。もちろん主婦たちは,まったく異なる洗剤を比較していると信じ込んでいた。そして,ほぼ全員が,黄色の洗剤が脂分を最もよく落とすと答えた。だが黄には,緑ほど清涼感がないという欠点がある。また,抗菌性が最も高く,それでいて自然に最も優しい洗剤は,透明で色がない。結局,すべての長所を備えた色は存在しないことがわかった。そこで,消費者の心理的欲求に応じるため,黄と緑と透明の液体洗剤が販売されることになる。


 歯磨きも同様に,色によって効用が異なるように感じられる。だから,一部の歯磨き粉は,三種類の着色料を使って「トリプル・アクション(3つの機能)」を強調している。



ジャン=ガブリエル・コース 吉田良子(訳) (2016). 色の力:消費行動から性的欲求まで,人を動かす色の使い方 CCCメディアハウス pp.122


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