読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
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残念ながら,動物たちは人間の出す騒音のせいで鳴き方を変えることを余儀なくされている。水中の哺乳類や魚も例外ではない。洋上に風力発電所を設置するのは環境にやさしい発電方法だろうか。海底にタービンを設置するための杭打ち作業で騒音に襲われるゼニガタアザラシの身になれば,おそらくそうは言えないだろう。スクロビー・サンズ洋上風力発電所の建設工事中,イングランドの海沿いの町グレート・ヤーマスに程近い岩の上で観察されるアザラシの数は減少した。くい打ち作業の騒音は1メートル離れたところでおよそ250デシベルと激しく,動物の聴覚系を物理的に損傷するおそれがある。
トレヴァー・コックス 田沢恭子(訳) (2016). 世界の不思議な音 白揚社 pp.116