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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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遺伝は遺伝しない

 性格というものは,そうした非相加的な意味があるのではないでしょうか。私のカラープリンター理論が表しているように,性格は3つからせいぜい5つの特性を組み合わせることで無限の色あいを持った性格をつくり出せます。橙色が群青色よりも優れているわけでもなければ,黒が白より劣っているわけでもない。それぞれの色がそれぞれの働きをし,ほかの色との組み合わせの中で,それぞれに重要な意味をもって絵画の中で生かされている。そういうことが遺伝子レベルでもあるからこそ,非相加的遺伝効果が表れ,そして一見,適応的でないと思われる遺伝子も,今に残っているのではないかと推察されるのもです。もしそうだとすれば,遺伝的な不平等と思われることも,実は不平等ではないといえるかもしれない。


 このように遺伝には,相加的遺伝と非相加的遺伝があり,さらに個々の形質には多数の遺伝子がかかわってくるとなると,親とまったく同じ特徴を持った子どもが生まれることは極めてまれだということがわかります。わたしが「遺伝は遺伝しない」という所以です。



安藤寿康 (2016). 日本人の9割が知らない遺伝の真実 SBクリエイティブ pp.94


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