読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
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ソーシャルメディアによって実現された力に何ひとつ新しいものはない。私の祖父母が結婚前に互いに書いた手紙はいまでも残っており,永続性がある。学校新聞に掲載されたメッセージやトイレの壁の落書きは長きにわたって人目に触れる。ゴシップと噂は歴史的に口伝えで野火のように広がるものだ。そして検索エンジンが調査の効率を確実にあげたとはいえ,人に尋ねるという行為自体は決して新しいものではない。検索エンジンもそれについては誰も知らないと言うかもしれない。何が新しいのかといえば,これらの古くからある行為に携わるにあたって利用可能なテクノロジーの機能をソーシャルメディアが提供するにあたって,いまある社会状況を増幅させ,変容させるという部分だ。
ダナ・ボイド 野中モモ(訳) (2014). つながりっぱなしの日常を生きる:ソーシャルメディアが若者にもたらしたもの 草思社 pp.26-27