読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
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この本の至るところで述べているように,新しいテクノロジーの存在それ自体が文化的な問題を生み出すのでも,魔法のように解決するのでもない。事実,それらの構造はたいていの場合,既存の社会的区分を強化する。設計者がツールを意図的に偏見を含んだかたちで構築していることもある。しかしそれ以上に,こうした事態はうっかり起こってしまうことが多い。制作者たちがいかに自分たちの偏見が設計上の選択を特徴づけるかを理解していなかったり,設計者が取り入れたより大きな構造的生態系の中に,偏見を生み出す制限が副産物として存在していた場合のことだ。
ダナ・ボイド 野中モモ(訳) (2014). つながりっぱなしの日常を生きる:ソーシャルメディアが若者にもたらしたもの 草思社 pp.265