読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
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広告収入の増加と同時に,音楽業界では別の変化が起きていた。経済学者によると,一般消費者が娯楽にかける費用は比較的安定しているはずだった。ということは,ある分野にかけるおカネが減ると別のところにおカネを落としていることになる。ライブ市場のトレンドはこの仮説を裏付けていた。ファンはアルバムにおカネを使わず,大規模な音楽フェスに向かい始めていた。バナルー,コーチェラ,その他のフェスはさまざまな人気アーティストを呼び込んで,永遠のウッドストックのように多くのファンが詰めかけ,1999年から2009年にかけて北米のコンサートチケット売上は3倍になった。多くのミュージシャンがレコーディングよりツアーから多くの収入を得るようになってきた。
スティーヴン・ウィット 関美和(訳) (2016). 誰が音楽をタダにした?巨大産業をぶっ潰した男たち 早川書房 pp.301-302