読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
とりわけ受難だったのはユダヤ人である。大戦当初のポーランドのユダヤ人人口は9.7%(350万人)であった。ユダヤ人を幽閉するため,四方をコンクリートの高い塀で囲った「ゲットー」が設けられた。その数はポーランドだけで約400に及んだ。総督管区内で最大のゲットーが,1940年4月からワルシャワに築かれた(翌41年には45万人を収容)。ゲットーでは飢餓が日常的であった。ユダヤ人に対するドイツ軍の配給は日にわずか184カロリー(現在の標準的摂取カロリーの10分の1以下)であり,栄養失調から自然死するように仕組まれていた。50万人がゲットーで亡くなったと推定されている。
渡辺克義 (2017). 物語 ポーランドの歴史 中央公論新社 pp. 100