読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
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迷信は,ひとたび確立されるとおのずと強化されていく。正式な科学実験を別にすれば,私たちは仮説の正しさを検証するのが不得意だからだ。私たちは自分の説を肯定する証拠や出来事ばかりに気づき,ほかの傾向を示す物事を無視しがちで,これは「確証バイアス」と呼ばれている。たとえば,黒猫を見かけたあとに敷石につまずいたら黒猫を見るのは不吉だという証拠だと解釈し,見かけてもつまずかなかったときのことを無視するのである。
デイヴィッド・J・ハンド 松井信彦(訳) (2015). 「偶然」の統計学 早川書房 pp. 34