読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
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出来事Aが起こったとわかっている状況で出来事Bが起こる確率を,AのもとでBが起こる「条件付き確率」と言う。条件付き確率はありえなさの原理のたいへん重要な側面の一つで,なぜなら一般にはかなり起こりえないのに特定の環境でなら大いに起こりそうな物事があるからだ。たとえば,私の親友がニューヨークで事故に遭う確率は非常に低い。なぜなら彼はロンドン在住で,ニューヨークを訪れることがまずないからだ。ところが,彼がニューヨークに引っ越すことになれば,その確率は当然大きく高まる。
デイヴィッド・J・ハンド 松井信彦(訳) (2015). 「偶然」の統計学 早川書房 pp. 86