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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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人と違うことに価値を置くのに似てくる

 受験競争が激化すれば,大学側も異才をとる余裕がなくなり,オールラウンドな学生の割合が増える。勉強もでき,スポーツもでき,リーダーシップがあって,誰からも好かれるような温厚な人物。受験生も,必要なチェック項目に漏れがないように,全力でオールラウンドを目指す。「自分も人と同じ」という空気を作ることで社会を安定させてきた日本とは異なり,米国では「人とは違う」ことを重要な価値として推し進めてきた。そんな米国にあって「みんな似ている」というのは,米国のエリート教育にとって皮肉であるだけでなく,致命的ではないかとさえ思う。外見では実に多様な人を集めることに成功してきた米国のエリート大学生の頭の中は,外見ほど多様ではないという印象を私はもつようになってきている。



佐藤 仁 (2017). 教えてみた「米国トップ校」 KADOKAWA pp. 68-69


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