読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
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まず大きな括りとして,ホミニド(hominid)がある。今の定義では,ここには大型類人猿(現在のものはチンパンジー,ボノボ,ゴリラ,オランウータン)やすべての人類が含まれる。大型類人猿と人類の共通祖先から進化したすべての子孫がホミニドだ。
そして,ホミニン(hominin)。ホミニドよりも範囲が狭く,日本でいわれる「初期の猿人」「猿人」「原人」「旧人」「新人」を含めた「広義のぼくたち」みたいな括りになる。つまり,「初期の猿人」以降のすべての人類を指す。「700万年の人類の歴史」は,ホミニンの歴史だ。
そのあとの「原人」「旧人」「新人」は,すべてホモ属(Homo)の一言に集約することができるから,一見,シンプルだ。最初期の原人であるホモ・ハビリス以降,そこから分岐した人類はすべてホモ属(Homo)だ。
川端裕人(著) 海部陽介(監修) (2017). 我々はなぜ我々だけなのか:アジアから消えた多様な「人類」たち 講談社 pp. 45-47