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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ヒル治療

 今日でも,生きたヒルが治療に使われている。ヒルは血液循環を改善することができ,また移植したり再接着したりした組織への拒絶を抑えることができるのだ。静脈瘤の治療のために,臨床医がヒルを用いることもある。実際に,血管形成のような最新の外科手術の際に用いられる抗血液凝固剤——アンジオマックス(ビバリルジン)——は,医療用ヒル(Hirudo medicinalis)からとった毒液化合物をもとに作られた小さなペプチドである。これは,アメリカで今のところ市販されている毒液由来の三つの抗血液凝固剤のうちの一つである。FDA(アメリカ食品医薬品局)が承認している,毒液からつくった6つの薬品のうちの半分が,抗血液凝固剤なのだ——臨床試験では,さらに数個の毒素が治療薬として使われている。
クリスティー・ウィルコックス 垂水雄二(訳) (2017). 毒々生物の奇妙な進化 文藝春秋 pp. 141

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