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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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脳とコンピュータ

 このような違いにもかかわらず,脳とコンピュータには基本的な共通点もある。電気を通す伝導路と効果的な絶縁が必要なのである。特別に要求されたとき以外は伝導路間の交信をとめるためである。ここでリン脂質が登場する。リン脂質はほぼ完璧な絶縁体となり得る。決して簡単には開かず,電気インパルスと特定の化学物質のみを通す。神経細胞の細い突起部では,リン脂質という絶縁体のチューブが,電気を通す液体の溶解物質の柱をおおっている。多発性硬化症においてはこの絶縁の喪失が問題の一つである。隣り合った神経細胞間で不適切な交信がおき,脳の一部が機能不全をおこすのである。
デイヴィッド・ホロビン 金沢泰子(訳) (2002). 天才と分裂病の進化論 新潮社 pp. 106

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