読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
私たちのリスクに対する認識は,そもそも「合理的」なものではない。めったに発生しないリスクを過大に認識し,ほぼ確実に発生するリスクを過小に認識するという特性があることは,行動経済学でプロスペクト理論としてよく知られている。だからこそ,滅多に当たらない上に平均的にも損をすることがわかっている「宝くじ」を買う人が多い。本人は当たると思っているという意味で,リスク(落選確率)を過小に,当選確実を過大に認識しているのである。
大竹文雄 (2017). 競争社会の歩き方 中央公論新社 pp. 85