読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
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もちろん,これはみな人間から見た知能の尺度だ。私たちはどうしてもほかの動物の脳を人間中心に考えてしまう。しかし鳥にも人間の知力のおよばない世界があり,それをただ本能や生得の能力で片づけることはできない。
鳥は遠くから近づいてくる嵐をどのような知能によって知るのだろう?何千キロも離れた,行ったこともない場所へのコースをどう見つけるのか?ほかの動物の複雑な鳴き声をいかにして正確に真似るのだろう?約100~1000平方キロ近くの土地に数千粒の種を隠しておき,どのようにして半年先までその場所を覚えているのだろう(鳥が私たちの知能検査に合格しないように,私もこの種の知能検査には見事に不合格になるだろう)?
ジェニファー・アッカーマン 鍛原多惠子(訳) (2018). 鳥!驚異の知能:道具をつくり,心を読み,確立を理解する 講談社 pp. 19-20