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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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岩のなかの細菌

 細菌は岩のなかにも棲む。たとえば南アフリカのムポネン金鉱山では,細菌は放射性崩壊という現象の助けを借りて生きている。具体的には,ウラニウムが水分子を分解するときに生じる水素を硫黄と結合させて硫化水素を生成し,それを栄養源としているのである。細菌たちは金の採掘さえ行う。デルフチア・アシドヴォランスは,そのままでは自分にとって有害な金のなかの移動イオンを,不活性な形に変える特殊なタンパク質を有している。そうした変換は水中で金を沈殿させ集積する機能を持つ。一方,世界で最も強固な細菌であるデイノコッカス・ラディオデュランスは,放射能を放出している核廃棄物のなかに棲む。
マーティン・J・ブレイザー 山本太郎(訳) (2015). 失われてゆく,我々の内なる細菌 みすず書房 pp. 19-20

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