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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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アドレナリンラッシュ

 シナプスを介したコミュニケーションが持つこれらの特徴——速さ,特異性(特定の物質に対して選択的に働きかけること),そしてタイミングの正確さ——は,わたしたちの体内で起こる,それ以外のタイプの化学物質によるコミュニケーションにはないものだ。道を歩いていてぶつかりそうになった車から飛びのいたとき,あなたの心臓は早鐘を打ち,息が荒くなり,血圧が跳ね上がる。そうなるのは,あなたの体内の副腎からアドレナリンが血中に出て,あなたの心臓,肺,血管の細胞によって感知されるからだ。この「アドレナリンラッシュ」の反応は,瞬時に起こっているように思えるかもしれないが,じっさいにはかなり遅れがある。それらは,あなたが車から飛びのいた後で起こっているのだ。なぜなら,アドレナリンが血流を介して広がる速度は,ニューロンからニューロンへの信号の伝達に比べて時間がかかるからである。
セバスチャン・スン 青木薫(訳) (2015). コネクトーム:脳の配線はどのように「わたし」をつくり出すのか 草思社 pp. 96

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