明らかに,テレビの前に座っているよりも,インターネットで調べものをしている方がはるかに創造的だ。若い作家にとっては,これは願ってもないことだ。たとえば,私の家の数ブロック隣に住んでいる13歳の少女ゾー・ノウルズの例を挙げてみよう。ゾーは生まれて初めて小説を書き,FicWadというウェブサイトに投稿している。このウェブサイトの作品はテレビ番組,映画,漫画の派生作品であることもあるし,まったくオリジナル作品であることもある。彼女の作品のひとつは,1400人以上の子供たちに読まれた。読者から多くのフィードバックが寄せられている。創造的な若者にとってこのようなフィードバックがどのような意味を持つかを考えてみてほしい。作品をただ紙に書いて,いつか出版されることを夢想するよりもはるかにすばらしいことではないだろうか。
ドン・タプスコット 栗原潔(訳) (2009). デジタルネイティブが世界を変える 翔泳社 p.170
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