ジェンセンは,彼のレビューの最後で,心理学者は臨床現場ではロールシャッハテストの使用をやめるべきであり,大学院課程ではそれを教えることをやめるべきであるという,当時としては衝撃的な提案を行なった。ジェンセンは,おそらくこの提案が読者の多くを憤慨させるだろうと予測して,現在までロールシャッハテストにつきまとうことになる有名な皮肉でレビューの結びとした。「臨床心理学における科学的進歩の速度は,ロールシャッハテストをいかにすみやかに,いかに完全に捨て去ることができるかによって測られるだろう」
J.M.ウッド,M.T.ネゾースキ,S.O.リリエンフェルド,H.N.ガーブ 宮崎謙一(訳) (2006). ロールシャッハテストはまちがっている—科学からの異議— 北大路書房 p.165
(Wood, J. M., Nezworski, M. T., Lilienfeld, S. O., & Garb, H. N. (2003). What’s Wrong with the Rorschach?: Science Confronts the Controversial Inkblot Test. New York: John Wiley & Sons.)
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