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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ロールシャッハテストの受容過程

 1936年には,クロプファーはロールシャッハテスト信奉者の親密なグループの非公式の指導者になり,『ロールシャッハ研究報告(Rorschach Research Exchange)』という,謄写版印刷のニュースレターの発刊を始めた。1937年には,ロールシャッハテストに傾倒している心理学者やソーシャルワーカーなどの専門家の集まりであるロールシャッハ研究会(Rorschach Institute)を設立した。おのニュースレターと研究会はやがて,今日の『パーソナリティ・アセスメント学会誌(Journal of Personality Assessment)』とパーソナリティ・アセスメント学会(Society for Personality Assessment)に発展していった。
 ブルーノ・クロプファーは,人々と親密で共感的な関係を結ぶ才能があった。人をひきつける魅力をもつ論客であった彼を,その崇拝者の1人は「もっとも熱心で,献身的で,巧みな,ロールシャッハテストのスーパー・セールスマン」と評した。もしクロプファーが人々を組織し改宗させる才能に恵まれていなかったならば,ロールシャッハ・インク図版テストは今日のように有名な,あるいは論争を巻き起こすものとはならなかっただろう。

J.M.ウッド,M.T.ネゾースキ,S.O.リリエンフェルド,H.N.ガーブ 宮崎謙一(訳) (2006). ロールシャッハテストはまちがっている—科学からの異議— 北大路書房 pp.45-46
(Wood, J. M., Nezworski, M. T., Lilienfeld, S. O., & Garb, H. N. (2003). What’s Wrong with the Rorschach?: Science Confronts the Controversial Inkblot Test. New York: John Wiley & Sons.)
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