この調査の結果は,社会全般と同じほど多種多様な,にもかかわらず共通する性質を数多くもちあわせた一群の人びとのポートレートとなって現れた。ほとんどの奇人に該当する15の——きわだったものから些細なものまで,多岐にわたる——特徴をそなえた1つの性格特性表が浮かびあがった。そして,奇人の特徴をおおよその頻度順に列記すると,以下のように表現できることがわかった。
♦非同調的,すなわち一般の社会規範にしたがわない。
♦創造的。
♦好奇心に強く駆りたてられる。
♦理想主義的。世界をより良いものにし,世の人びとをより幸福にしたいと思っている。
♦1つあるいはそれ以上(ふつうは5つか6つ)の趣味に没頭している。
♦自分が風変わりであることを幼いころから自覚している。
♦知的。
♦自分は正しくて世間こそが歩調を乱しているのだと信じこみ,自説に固執し,ずけずけとものを言う。
♦競争心がなく,社会からの励ましや力添えを必要としない。
♦食習慣や生活様式が変わっている。
♦他人の意見や交友にはとりたてて興味を示さない。ただし,かれらを説き伏せて自分の——正しい——見解を認めさせようとする場合は別である。
♦お茶目なユーモアのセンスをもっている。
♦独身
♦たいてい長子かひとりっ子。
♦単語の綴りをよくまちがえる。
デイヴィッド・ウィークス,ジェイミー・ジェイムズ 忠平美幸(訳) (1998). 変わった人たちの気になる日常 草思社 pp.30-31
PR