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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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適正就学ができていない証拠

 現在の日本の状況を見ると,特別支援学校の小学部が少人数で,中学部は一挙に増え,高等部は収まりきれないほど人数が増えるという状況が普遍的に見られる。これは本来は逆であろう。個別の必要に応じた対応をし社会的な行動が身につけば,より大きな集団へと移り変わってゆくことが可能になるからである。
 日本のこの状況は,適正就学ができていない何よりもの証拠である。適正就学が不十分である理由は,残念ながら,これまでの学校教育における特別支援教育の軽視と専門性の不足にあるとしか思えない。目の前の子どもにどのような学校生活を送らせればそれが将来の幸福につながるのかということを想像できる専門性を備えた人によって就学の判断がなされていないところにこそ,大きな問題があるのだ。

杉山登志郎 (2007). 発達障害の子どもたち 講談社 pp.204-205
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