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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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げに恐るべきは分類なり

 学問間の「壁」は思いのほか低いどころか,最初からそのような「壁」は幻影に過ぎなかったと言っても誇張ではありません。私たちが無意識のうちに築いている学問分野を隔てる「壁」は,たまたま歴史の中のある時点で採用された分類基準の産物であって,その学問分野が最良であると結論できないのはもちろんのこと,それが永続するという保証もないのです。
 歴史を研究する分野は,現在の学問分類の体系では“文科系”から“理科系”までさまざまな領域に散在しています。それらの学問間のつながりを積極的に築いていこうという機運がつい最近になるまで盛り上がらなかったのは,ひとえに私たち研究者が幻の「壁」の内側に自分を閉じ込めてしまい,向こう側を覗こうとしなかったからではないかと推察します。
 げにおそるべきは分類なり。

三中信宏 (2006). 系統樹思考の世界:すべてはツリーとともに 講談社 pp.94-95
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