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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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コントロールの錯覚

 バース大学とブリストル大学の心理学部講師スーザン・ブラックモアによれば,人が超常的な理由づけに強く引かれるのは,夢と現実の出来事,星の配置と性生活など,物事を関連づけることで世界を理解しようとする傾向のせいなのだという。偶然の一致は都合よく準備されたつながりであって,あとは私たちが,それは予言だと思ってしまえばいいわけである。
 心理学では,たまたま起きた出来事を自分の思考と結びつけようとする行為を「コントロールの錯覚」と呼ぶ。ブラックモアが簡単な例を示している。たとえば,信号に近づいたときに「変われ」と思った経験は誰にでもあるはずだ。信号が思ったとおりに変わればうれしくていい気分になるが,こうした偶然の出来事について念力が働いた,つまり心が物を動かしたのだと言う人も多い。要するに,どうしたわけか人の心の中で考えたとおりに物が軌道修正をするというのだ。調査によれば,こうしたことを言う人は,信号が変わらなかったときには,それに気づいても決まって無視するのだそうだ。

マーティン・プリマー,ブライアン・キング 有沢善樹(訳) (2004). 本当にあった嘘のような話:「偶然の一致」のミステリーを探る アスペクト pp.51
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聖書の暗号解読も簡単に

 あるいは,聖書の暗号がいい例だろう。昔から伝わるいくつかの説によれば,神自身が語ったとされるヘブライ語の『旧約聖書』の「創世記」には暗号が含まれていて,それを解読すれば,人類への新たなメッセージが数多く現われるという。片田舎の廃れた修道会に属する学者にとって,本文中のスペースや句読点を飛ばして,文字だけを規則的に並ぶ文字列だと考え,暗号に隠されたパターンを見つけ出そうという試みは,長いこと名誉ある仕事とされてきた。聖書に含まれる文字のおびただしい数と,ヘブライ語では記述するさいに母音が記されないことを考えればまあ当然だが,調べているうちに偶然に一致する言葉のパターンがたびたび出てきて,そこに重要な意味があると考えられたのである。
 コンピュータサイエンスによって,この難解な手順がいっそうわけのわからないものになるどころか,文字列を分析するスピードと方法の種類が増し,暗号解読の作業全体ががらりと変わった。左から,右から,あるいは縦に,斜めにと単語を読み取ることができるようになったほか,等距離文字列法という手法を使って,本文中の文字を同じ文字数ずつ飛ばしながら順に拾うと単語が浮かびあがった。イスラエルの著名な数学者エリヤフ・リップス教授によるコンピュータを使った研究では,有名なラビの名前と出生地といった概念的に関連のある単語が隣りあって配置されているという驚くべき事実が見つかった。暗殺されたイスラエルのイツァーク・ラビン首相の名前が,死について記している箇所の隣に位置し,また縦に並んだ「ケネディ」の文字を,「暗殺するであろう暗殺者」という句が横切っていたのである。こうした発見は,何か予言めいたものを感じさせた。

マーティン・プリマー,ブライアン・キング 有沢善樹(訳) (2004). 本当にあった嘘のような話:「偶然の一致」のミステリーを探る アスペクト pp.41-42

情報が増えれば偶然も

 現代の世界は一見それほど迷信深くないように思えるが,じつは,魔法かと思うようなことが起こりやすい世界でもある。世の中は,あわただしくて困惑することが多く,その傾向はますます色濃くなっている。過去100年に起こったいくつかの大きな技術革命は,どれも人間が経験することの速度と範囲を大きく変えた。今では膨大な数の人があちこちに移動し,いっせいに情報を受け取り,広範囲にコンピュータを利用できるようになった。そのうえ,インターネットという疲れを知らない情報噴出機まで現れたのだ。
 情報が膨大にあれば,偶然の一致が起こる確率は大きくなる。統計学者の使う「大数の法則」によれば,サンプルが多ければ,まったく起こりそうもないことも起こる可能性が出てくるという。つまり,外国に行ったりインターネットに接続したりするたびに経験するものがサンプルとなり,膨大な数に増えていく。その中に関連性を見つけると,「なんて小さな世界なんだ!」と私たちは驚きの声をあげる。はっきりしているのは,インターネットの情報網が広がれば広がるほど,世界は小さくなるということだ。偶然の一致に遭遇する準備は整っているのである。

マーティン・プリマー,ブライアン・キング 有沢善樹(訳) (2004). 本当にあった嘘のような話:「偶然の一致」のミステリーを探る アスペクト pp.39-40

月と太陽は同じ大きさ

 最も古くから知られ,最も興味をそそられる自然界における偶然の一致が,大昔から老若男女を問わず聡明な人間を悩ませ,創意に富んだ説を次々に生み出してきた。それは,地球から見ると太陽と月が同じ大きさだという現象である。今でこそ,ただの遠近感の問題だとわかっているが,それだって,単に頭のいい人が言ったことを信じているにすぎない。
 この現象の研究に最初に取りかかった人たちには,基礎となる確かな知識がほとんどなかった。。紀元前6世紀,ギリシャの哲学者ヘラクレイトスは,太陽の直径を約30センチと推測した。これが正しいとすると,地球から太陽までの距離は40メートルほどということになる。だが,今ならインターネットでちょっと調べれば,ヘラクレイトスの推測がまちがっていることはすぐに確かめられるし,太陽の直径は138万3740キロ,月の直径は3475キロという正確な数値までわかる。太陽の直径は月の直径の400倍で,太陽と地球の距離も月と地球の距離の400倍。つまり,この相対的な距離によって太陽と月が同じ大きさに見えるのだ。

マーティン・プリマー,ブライアン・キング 有沢善樹(訳) (2004). 本当にあった嘘のような話:「偶然の一致」のミステリーを探る アスペクト pp.38

ゴークランの研究

 フランスの心理学者ミシェル・ゴークランは,占星術の科学的基礎の発見に生涯をささげた。彼が行なった主な研究は,著名な医師や政治家や軍人の誕生日と,惑星の特定の配置との間の統計的な関係性を調べることである。たとえば,フランスの医師の中には,火星と土星が支配的な時期に生まれた人の割合が思いのほか多かった。また,2千人を超えるトップクラスのスポーツ選手の誕生日を調べた結果,ここでも家政が重要な位置を占めていることがわかった。
 ゴークランは,他にも次のような多くの関連性を発見している。

 スポーツ選手  火星が強く,月が弱い
 軍人      火星または木星
 俳優      木星
 医師      火星または土星が強く,木星が弱い
 政治家     月または木星
 会社重役    火星または土星
 科学者     火星または土星が強く,木星が弱い
 作家      月が強く,火星または土星が弱い
 ジャーナリスト 木星が強く,土星が弱い
 劇作家     木星
 画家      金星が強く,火星または土星が弱い
 音楽家     金星が強く,火星が弱い

 ゴークランの発見は,すべてが占星術の正しさを裏づけるものとは限らない。初めのころに行なった黄道十二宮についての研究では,占星術師の主張を裏づける証拠は何ひとつ見つからなかった。ゴークランは生涯,そんな発見はまちがいでありまやかしだと,科学者たちから非難を受けつづけた。そして1991年,集めたデータのほとんどを破り捨てたあと自殺したのである。 

マーティン・プリマー,ブライアン・キング 有沢善樹(訳) (2004). 本当にあった嘘のような話:「偶然の一致」のミステリーを探る アスペクト pp.27-29

野暮というもの

 誰かのことを考えているときに電話が鳴って,出てみると相手は当人だった,という経験があなたにもおありだろう。そんなときは,わくわくするほどうれしくて,温かい気持ちにならないだろうか?こういうことが起こると,自分は人一倍直感が鋭いとか,何か霊的な能力が備わっているとか思いがちで,単に偶然と確立の法則が働いているだけだとは考えたがらない。私たちはこうした出来事を,物理的法則を超えた,偶然の一致以上の,ふつうと違うもの——つまり,超常現象だと考える。論理的に説明づけたってつまらないし,何の意味もないではないか。

マーティン・プリマー,ブライアン・キング 有沢善樹(訳) (2004). 本当にあった嘘のような話:「偶然の一致」のミステリーを探る アスペクト pp.23

偶然を信じる者は

 カナダのマニトバ大学のスティーヴン・ラドキーは,同じ大学の学生仲間が経験した偶然の一致を何年もかけて調査した。その結果,1年生の中で「共時性の経験度が高い」,または身のまわりの共時性や意味のある偶然につねに注意を向けている学生は,自己採点式の心理的健康度も高く,初めての大学生活にうまく適応していることがわかった。
 ラドキーの結論によれば,人生で遭遇する—とくに個人的な—偶然の一致にいつも目を光らせている人は,世界は居心地がよく,秩序だっており,こちらの働きかけに応えてくれる場所だと考える傾向があり,その結果,いつも幸福を感じていられるようになるのだという。どうやら偶然の一致とは人間にとって役に立つもののようだ。

マーティン・プリマー,ブライアン・キング 有沢善樹(訳) (2004). 本当にあった嘘のような話:「偶然の一致」のミステリーを探る アスペクト pp.20-21

国会議員はパチプロか

 パチンコ業者数十社から構成される「パチンコチェーンストア協会(PCSA)」のアドバイザーに,2010年10月現在,民主党34名,自民党11名,公明党3名,無所属2名が名を連ねている。無所属のうちの1名は,鳩山邦夫氏である。「大富豪がなぜ」という疑問が湧いてくる。
 このアドバイザーに関しては,私は「日本の国会議員はパチプロか」と書いたことがあるが,アドバイスをするためには,パチプロかそれ以上の知識がなければ務まらないと思うからである。政治分野でのアドバイスをするということなのか,パチンコに政治がどう絡むのか,疑問点が多い。はっきり言えば,業界の用心棒ではないのか?

若宮 健 (2010). なぜ韓国は,パチンコを全廃できたのか 祥伝社 pp.148-149

正義よりも広告収入

 筆者の友人に,某新聞社に勤務する男がいる。彼は,パチンコ問題に対して常に危機意識を持ち,憤慨している。筆者が,パチンコ問題に取り組むことを,応援してくれている。正義感の塊のような男である。
 彼が,痛烈にパチンコの問題を批判した原稿を書いたら,ボツになった。彼の書いた原稿だけではない。日本のマスコミは,パチンコ批判がタブーのようになっている。
 パチンコの被害に,記者が強硬な記事を書けばボツになる状況が,筆者にはまともな国とは思えない。今の日本は,正義感とか,真摯な姿勢でとか,真心を重視する,という言葉が死語になりつつある。
 これでいいのだろうか?マスコミが,正義よりも広告収入を重視して,三大紙が,パチンコ台の全面広告を載せる時代が,まともな時代とは思えないのである。

若宮 健 (2010). なぜ韓国は,パチンコを全廃できたのか 祥伝社 pp.134

パチンコ手当

 「子ども手当」は,パチンコ依存症の主婦にとっては,「子ども手当」というよりも「パチンコ手当」なのである。
 子ども手当は,おそらく,簡単にパチンコ台に飲み込まれていくことだろう。たしかに,パチンコをやる女性にとっては,月に1万3000円は助かるだろう。
 子ども手当は,4ヵ月分まとめて銀行に振り込まれるから,5万2000円。1回分のパチンコ代の金額にピッタリである。今のパチンコは,2万や3万の元手では心細くて打てない。2,3万円の金は,すぐに消えていく。4ヵ月分振り込まれる5万2000円の子ども手当は,金額的にもパチンコ1回分なのである。

若宮 健 (2010). なぜ韓国は,パチンコを全廃できたのか 祥伝社 pp.120-121

最強のシステム

 顔認証システムとは,店の入り口にカメラを設置して,来店客の「顔」を検知することで,さまざまな客の管理が可能になるシステムである。オムロンが開発し,2004年10月に,オムロンアミューズメント株式会社というパチンコ機器会社を設立して取り扱っている。
 客が入店すると,「顔」を検知して入店者の数をカウントする。正確な入店者数が出る。そして,カウントした顔画像をデータベース化する。客の顔画像を,他の店と共有すると,正確な情報を知ることができる。
 最近勝っているか,負けているか,データベースで一目瞭然となる。今日は少し勝たせてやるか,と飴をしゃぶらせることもできる。これをやられたら,どんなプロでも勝てない。遠隔操作と組み合わせたら,最強のシステムである。
 このシステムの導入金額は,最低500万円前後といわれている。店側としては,500万円出しても設置したいと思うだろう。

若宮 健 (2010). なぜ韓国は,パチンコを全廃できたのか 祥伝社 pp.108

偽善・欺瞞

 パチンコの問題に限らず,この国には,偽善,欺瞞が蔓延している。
 省エネが盛んに謳われ,エコ,エコと煩わしいほどだが,一方で,自動販売機の設置数は世界一である。24時間モーターを回し続けて電気を浪費し,冷却のモーターから熱を発し続けている。
 2008年末の数字で自動販売機の設置台数は526万3900台,年間売上げは,5兆7478億円余である。自動販売機を減らす機運はまったく見えてこない。野放し状態であるし,むしろ,増え続けている。
 タバコの自販機は成人識別の必要から,減少傾向にあるものの,飲料の自販機は増える一方である。自動販売機を半分に減らせば,原発が一基いらなくなるといわれている。
 都市の美観を損ね,エネルギーを浪費し,モーターから熱を発散させ,ほとんどよいことがない自動販売機が放置されていることに,パチンコ問題と似た構造を思い起こされてならない。
 政治家は,献金してくれる組織には弱いのである。エコノミストも,自動販売機の放置に対して言及する人物はいない。エコノミストも企業には弱いのである。セミナーなどで企業から声がかかり,高額の講演料を手にして企業のお世話になっているからかどうかは知らないが。
 偽善や欺瞞の多い点では,日本は世界のトップクラスなのである。

若宮 健 (2010). なぜ韓国は,パチンコを全廃できたのか 祥伝社 pp.104-105

パチンコ依存症者

 パチンコ依存症の女性たちは,靴やシャツを買う金があれば,パチンコに突っ込んでしまうのである。
 パチンコ依存症になれば,車にも,服装にも金をかけなくなる。すべて,パチンコに使う金が優先になる。車の販売実績も,デパートの売上げも,落ち込むのも無理はない。
 買い物などは興味もなくなる。買い物するお金があれば,当然のごとくパチンコにつぎ込むのである。

若宮 健 (2010). なぜ韓国は,パチンコを全廃できたのか 祥伝社 pp.91

社会的弱者がターゲット

 今や,パチンコは年金生活者と,主婦がターゲットになっている。なかには,生活保護を受けている客も少なくない。社会的な弱者がターゲットになっていることに,怒りを禁じえない。
 最近では,パチンコ業界も女性客を取り込むことに力を入れている。女性のほうが,依存症になりやすいからである。女性はとくに,ギャンブル経験が少ないから簡単に依存症になる。

若宮 健 (2010). なぜ韓国は,パチンコを全廃できたのか 祥伝社 pp.84

力を他に向けよ

 日本では,法律的には換金が違法なイカサマ賭博場が,どんどんエスカレートしている。最近のパチンコは,5万円の軍資金がなければ落ち着いて打てない状況になっている。これを博打といわずして,何を博打というのか。
 昭和30年代のパチンコは,お菓子や缶詰の景品に変えて家に持ち帰って,家族に喜ばれた平和で長閑な時代であったし,現在のように,パチンコによって人心が荒廃するようなこともなかった。
 日本で,もしパチンコが禁止になったら,パチンコ台を作る技術は他に転用できるだろう。パチンコ台を作る技術を,人を幸せにすることに使うべきである。

若宮 健 (2010). なぜ韓国は,パチンコを全廃できたのか 祥伝社 pp.60

韓国のパチンコ#2

 韓国では当時,1回あたりの限度額を規定していた。規則では,「1回限度額2万ウォン規定」とある。日本円にして,約2000円が大当たり1回の限度であった。しかし,実際には守られておらず,1度に数百万ウォンの当たりは不法であるにもかかわらず,それが横行していた。
 とくに問題となった『海物語(パタイヤギ)』を含めた電子式メダルゲームの場合,確率プログラムを変調させて射幸行為を高める手口が横行した。
 確率プログラムの場合,審議の過程にあっても不正を探し出しにくいだけでなく,仮に不正を見つけても,違法性可否を判断することは大変だという問題があった。
 これらのゲームでは,当たり金額を2万ウォンずつ数百回に分けて排出する方式にゲーム機を改造していたのである。高額当たり金額をメモリーに保存した後,表ではゲーム機を初期化しているように見せかけて連続的に当たるようにしていたのだ。
 企業がこのような改造をしたのは,高配当の当たりの成り立つゲーム機が市場でよく売れ,ゲーム場を訪問する人たちは,数う百万ウォンが当たるゲーム機を探すからだ。
 これは明白は違法行為だが,ゲーム場業主たちは確率プログラムによってそうなってしまった,という主張をして警察の取締りを避けてきた。検察の本格的な操作が成り立つまで,射幸的ゲーム機の製造企業とゲーム場業主たちは,このような手口で堂々と営業してきた。
 機械の不法改造は,日本も韓国も変わりなかったことがよく分かる。
 

若宮 健 (2010). なぜ韓国は,パチンコを全廃できたのか 祥伝社 pp.28-29

韓国のパチンコ

 日本のパチンコ店は在日の人が多いので,日本では,その関係で韓国で流行らせたと誤解する人が多いが,そうではない。
 反日ムードが今でも多少あるから,玉を弾く日本のパチンコは最初から許可されなかった。日本にいる業者が,韓国へ行って流行らすほどの状況にはなかったのである。
 日本のパチンコ台を改造した「メダルチギ」は,現地の人が考えたものである。もちろん換金は法的には禁止であった。
 だが実際には,日本の三店方式と似たやり方で換金していた。大当たりすれば,台から商品券が出てくる。その商品券を,店の外にある通称「ボックス」と呼ばれる一坪あまりの小屋に持っていくと,現金と引き換えることができた。
 換金所では,10%の手数料を取って商品券を現金に換えていた。
 1枚5000ウォンの商品券を4730ウォンで買い取り,これを同額で娯楽室(ゲーム場)に販売し,ゲーム場ではこの商品券を景品として使用する。まったく日本と似たやり方であった。
 1日5000枚を換金した場合,100万から400万ウォン(約10万から40万円)が手数料として落ちてきたことになる。日本と同じように,換金所は,ゲーム場とは無関係ということになっていた。
 換金所の場所はゲーム場では教えることはなかった。「外の客に聞いてくれ」と言われた。これも日本と同じである。

若宮 健 (2010). なぜ韓国は,パチンコを全廃できたのか 祥伝社 pp.23-24

英語で学ぶ

 先進国・非英語圏に住む日本人は,過去の先人たちの努力のおかげで,大学・大学院レベルまでの知を,母語である「日本語で学ぶ」ことができるという素晴らしい環境にあります。この「日本語で学ぶ」ということに,オープンエデュケーションの「言語を超えた理念」,つまりオープン化による教育の質の向上とか教育のロングテール化といった考え方を適用していくというのが,日本のオープンエデュケーションにおける第1の可能性なのだろうと思います。
 そしてもう1つは,これだけ世界がグローバル化していて,新興国・途上国の人たちもいきなり「英語で学ぶ」ことから始めている時代ですから,日本人だって地球全体を意識して「英語で学ぶ」ことを考えよう,そういう視点で膨大な英語圏コンテンツも含めてのオープンエデュケーションを眺めてみよう,というのが第2の可能性なのだと思います。

梅田望夫・飯吉透 (2010). ウェブで学ぶ—オープンエデュケーションと知の革命— 筑摩書房 pp.230

誕生時の記憶暗示

 ディブローイ(DuBreuil et al., 1998)は,スパノスら(1999)の研究を多くの重要な点で発展させた。研究者は,参加者に誕生して2日めの記憶(乳児群)や幼稚園入園の初日の記憶(幼稚園群)を植え付けさせるために,偽の人格解釈の方法と催眠を伴わない年齢退行を用いた。大学生は称するところの性格検査を受け,その得点に基づいて全国規模のプログラムに参加したと告げられた。そのプログラムは,赤や緑色で動く自動車を手段として用いることで,性格と認知能力の発達を高めるために計画されたものと伝えられた。そして乳児群にはこの強化が誕生してすぐの病院で行なわれ,幼稚園群には,自動車が幼稚園の教室に置かれていたと伝えられた。最後に,参加者には,「記憶にはビデオテープのようなはたらきがあり」,アクセスできない記憶もアクセス可能な記憶検索技法(たとえば覚醒状態での年齢退行)でアクセスできるという,誤った記憶を与えた。
 乳幼児条件の20人と幼稚園条件の16人の参加者は,それぞれの指定された年齢まで催眠を用いずに退行してもらい,その年齢の自分たちを視覚化するように暗示を受けた。幼稚園群の参加者全員と乳児群の90%の参加者が,暗示によって指定された時期と一致する経験を報告し,幼稚園群の25%の参加者と乳児群の50%の参加者がターゲットの記憶を報告した。幼稚園群の全参加者は自分たちの記憶は実際の出来事に一致していると信じていると報告している。一方乳児群では,33%の参加者が記憶は事実であると信じており,50%は記憶が不確かで,残り17%は記憶が事実であるとは思わないと報告している。最後に,予備調査の質問紙から,特別な技法により記憶を回復することができると信じている参加者は暗示された記憶をより多く報告していることがわかった。

S.O.リリエンフェルド,S.J.リン,J.M.ロー 厳島行雄・横田正夫・齋藤雅英(訳) (2007). 臨床心理学における科学と疑似科学 北大路書房 pp.191-192
(Lilienfeld, S. O., Lynn, S. J., & Lohr, J. M. (Eds.) (2003). Science and Pseudoscience in Clinical Psychology. New York: The Guilford Press.)

催眠誘導の影響

 スパノス(1996)は,催眠によって誘導された過去の人生経験が規則に支配され,目標に向かうような幻想であり,文脈によって生起し,催眠の退行状況の要求するところに敏感であると結論づけた。そのような想像的なシナリオは,過去の人生についての利用可能な文化的物語や特定の歴史的期間に関する推量された詳細や事実から構成される。

S.O.リリエンフェルド,S.J.リン,J.M.ロー 厳島行雄・横田正夫・齋藤雅英(訳) (2007). 臨床心理学における科学と疑似科学 北大路書房 pp.189-190
(Lilienfeld, S. O., Lynn, S. J., & Lohr, J. M. (Eds.) (2003). Science and Pseudoscience in Clinical Psychology. New York: The Guilford Press.)

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