読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。
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従来の通念では,余剰物を蓄えることによって資本を成立させたのは農業であり,蓄えられた余剰物が交易に使われるようになったとされている。農業が始まる前は,余りものを貯蓄できる人はいなかった。この説には真実も含まれているが,話があべこべになっている部分がある。交易があったからこそ農業が可能だったのだ。交易のおかげで人びとは,農産物に特化して余剰食糧を生産する気になった。
マット・リドレー 大田直子・鍛原多惠子・柴田裕之(訳) (2013). 繁栄:明日を切り拓くための人類10万年史 早川書房 pp.119-200