忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

脳の可塑性

 脳の可塑性もまた,知的能力の発達のために活躍してくれる。生後すぐ養子になり,恵まれた環境で育てられている子供たちは,不遇な環境で育てられている子供たちに比べて,IQテストで良い成績をとることが,多数の研究によってわかっている。もっと遅くに養子縁組された場合でも,環境の影響はとても重要だ。最初にIQテストでとても控えめな点数しかとれなくても,5歳の時点で恵まれた家庭に養子に入った子供たちは,成績が向上していく。養子縁組から数年後にテストした場合でも,養子先の家庭の社会経済的階層が高ければ高いほど,IQテストの結果は良い。遺伝子が胚の発育を導き,脳の発達に影響を与えるにしても,知的発達という面においてはすべてが幼児期にすんでしまうというわけではない。それゆえ,成績不良の子供たちを助けるための補習プログラムが重要なのだ!

カトリーヌ・ヴィダル/ドロテ・ブノワ=ブロウェズ 大谷和之(訳) (2007). 脳と性と能力 集英社 pp.57-58
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]