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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   
カテゴリー「発達心理学」の記事一覧

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長生きできる都市は

 どれが貧困層が長生きできる都市?
 ・宗教性の高い都市
 ・汚染度が最も少ない都市
 ・健康保険の被保険率が最も高い都市
 ・多くの富裕層が住んでいる都市
 最初の3つ—宗教,環境,健康保険—は貧困層の長寿命に相関していない。チェッティらの研究によると,重要な変数は,その街にどれだけ多くの富裕層が暮らしているか,である。金持ちが大勢暮らしている街では,貧乏人の寿命も延びるのだ。たとえばニューヨークの貧困者はデトロイトの貧困者よりもずっと長生きする。
 どうして富裕層の存在が貧困層の長寿命のこんなに強い予想因子になるのか?一つの仮説は—推論的ではあるが—チェッティの研究に加わり私の指導教官だったデイビッド・カトラーによるものだ。推進力になっているのは行動伝染だという説である。
 習慣には伝染性があることを示す研究は山ほどある。豊かな人々のそばに住む貧しい人々も,富裕層の行動を身につけるのかもしれない。こうした習慣の中には,たとえばもったいぶった言葉遣いのように健康に影響しそうにないものもある。だが運動習慣のように,明らかに良い影響があるものもある。実際,豊かな人の周囲で暮らす貧しい人々は,より運動をし,喫煙率が低く,肥満率も低い。
セス・スティーヴンズ=ダヴィドウィッツ 酒井泰介(訳) (2018). 誰もが嘘をついている:ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性 光文社 pp. 202-203

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人生に刷り込まれる時期

 彼ら研究者らが発見したのは,政治的意見もスポーツ・チームの贔屓も,それが決まる過程はさほど変わらないことだった。人間には生涯の刷り込みになる重要な時期があるのだ。多くの米国人は14歳から24歳という重要な時期に,そのときの大統領の人気に従って意見を形成する。その頃に人気のある共和党大統領あるいは不人気な民主党大統領を戴くと,感受性の強い彼らは共和党員になる。その逆も同じ。
 そしてこうした重要期に育まれた見解は,総じて生涯続く。
セス・スティーヴンズ=ダヴィドウィッツ 酒井泰介(訳) (2018). 誰もが嘘をついている:ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性 光文社 pp. 194

8歳前後に触れる情報

 成人男性がどのチームの贔屓になるかについて,またしても8歳前後の頃の出来事が重要であることが確認された。総論として5歳から15歳までの時期が,少年を形作るうえでカギを握る。贔屓を根づかせるうえでは,19歳や20歳当時の経験は8歳時に比べて8分の1しか重要ではない。その頃には,生涯の贔屓チームが心に根づいているか,あるいは野球に興味を持たない人間になっているかだ。
セス・スティーヴンズ=ダヴィドウィッツ 酒井泰介(訳) (2018). 誰もが嘘をついている:ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性 光文社 pp. 192

2歳の身長を2倍

 最も成長速度が速い時期は,思春期であると多くの人が信じている。しかしそれは正しくない。最も成長が速いのは生後2年半までである。最終的な成長に関しても,それは決定的な時期にあたる。経験豊かな小児科医は,二歳のときの身長を二倍すると,その子が大人になったときの身長を予測できることを知っている。アジア系の養子に関する研究は,アメリカに渡ったときの子どもの年齢が三歳以前であれば,その身長はアメリカの子どもの平均に近づくことを示す一方,移住の時期が三歳以降の場合,身長は出身国の平均に近いものとなることを示す。身長に影響を与えるのは幼少期なのである。
マーティン・J・ブレイザー 山本太郎(訳) (2015). 失われてゆく,我々の内なる細菌 みすず書房 pp. 160

高齢者と金融リスク

 高齢者は,金融資産選択においてあまりリスクをとらない。そう言われると当然だと思う人が多いだろう。若い頃なら,ある程度リスクのある資産を保有していても,長期間の資産保有を考えれば,資産価格の変動はならされる。ところが,資産の保有期間が短い高齢者がリスクの高い金融資産を保有すると,資産価格変動の影響を大きく受ける。そういう意味では,高齢化が進むと,人々の保有資産は安全資産に偏り,リスクのある投資に対する資金が供給されにくくなる可能性がある。金融資産の選択において,リスクをとる程度が高齢者ほど低くなることを示した研究がある。その研究によれば,高齢者が金融リスクをとらなくなるのは,年齢が高くなって余命が短くなることではなくて,記憶力や数的能力などの認知能力が衰えてくるためだという。



大竹文雄 (2017). 競争社会の歩き方 中央公論新社 pp. 111-112


子供の道徳的判断

 子供は驚くほど洗練された道徳的判断をする。そこには大人の道徳本能ばかりか,複雑な法律制度まで反映されているのだ。三,四歳児は,同じ結果を生む二つの行為を識別するのに意図という概念を使う。つまり,誤って他人にぶつかり,跨線橋から転落させてしまう人と,意図的にそうする人を区別するのだ。法律や通常の道徳でも同じ区別がなされている。四,五歳児ともなると,はるかに複雑な区別を認識する。これもまた法的な区別と重なるもので,事実の錯誤と法律の錯誤を認識するのだ。路面電車の運転士は,人間ではなく木の葉の山だと勘違いして何かの塊を轢いてしまったのかもしれない。これは事実の錯誤であり,言い訳になる。この錯誤の発生に正当な理由があれば,こうした事情が運転士の法的責任を評価するうえで考慮されるのはまちがいない。だが運転士が,線路上の男をはっきりと認識していたのに,電車で人をぺしゃんこにしても許されると誤解していたというなら,それは法律の錯誤であり,まず言い訳にならない。


 ミハイルの主張によれば,生まれながらに組みこまれた道徳は,言語の場合と同じくきわめて抽象的なレベルで機能している。われわれの規範は具体的内容(たとえば「義理の母を侮辱してはならない」)をもっていないから,言語と同じく道徳も地域によって違いがある。言語の普遍的法則は,文法的に正しい文には守護,動詞,目的語が含まれるということかもしれない。だが,その語順は言語によってさまざまだ。



デイヴィッド・エモンズ 鬼澤忍(訳) (2015). 太った男を殺しますか?「トロリー問題」が教えてくれること 太田出版 pp.164-165


努力すること

 行動遺伝学の研究から導き出された重要な知見の1つは,個人の形質のほとんどは遺伝と非共有環境から成り立っていて,共有環境の影響はほとんど見られないということです。共有環境を作る主役は親でしょう。つまりどんな親かということが,子どもの個人差にはほとんど影響がないということなのです。


 しかし,これは親が何もする必要はないということではありません。親が子供に対して直接・間接に示す家庭環境が,子供の個性を一律に育てるわけではないということが示されているだけに過ぎません。行動遺伝学が説明するのは,あくまでも「個人差」要因です。子どもにとって,親や家庭(あるいはそれに相当する人や環境)が大事で意味があることはいうまでもないことです。親や家庭は,子供の居場所であり,安全基地であり,最初に出会う社会です。そして食事や身の回りのしつけを通して,一人前の大人になるのに必要な体づくりやさまざまな社会ルールについての知識を学びます。


 ここで大事なのは,子育て本のパターン通りに誰にでも当てはまる教科書のようなかかわりをするのではなく,自分が経て来た経験に根差す価値観に基づいて,子どもの中にある形質を見つけるように努力することだと思います。



安藤寿康 (2016). 日本人の9割が知らない遺伝の真実 SBクリエイティブ pp.124-125


ハリスの本

アメリカの心理学者ジュディス・リッチ・ハリスは数年前,これで大いに心理学界を憤慨させてしまったのだが,子供の発達に対する両親の影響力は過大に,いっぽう仲間集団の影響は過小に評価されているのではないかと唱えた。学問的に見てこの見解が正しいのかどうかは知らないが,私の意気地なし度が低下し,私に取り憑く弱虫の大群が見る見る数を減らしていったのはまちがいないし,それが同年輩の仲間と遊んだおかげなのもまたまちがいないのである。



ジョン・クリーズ 安原和見(訳) (2016). モンティ・パイソンができるまで―ジョン・クリーズ自伝― 早川書房 pp.105


ホルモンの落雷

 思春期とは,少年にとってはホルモンの落雷のようなものである。睾丸が下がり,声は変わる。草のようにすくすく背が伸び,体は毛深くなり,引き締まる。こうしたことはすべて,睾丸から分泌されるテストステロンの洪水が原因である。いまや,血液中のテストステロンの濃度は同年齢の少女の20倍にも達する。このため,子宮内での投与によって頭のなかに焼きつけられ,置いておかれた精神という写真が現像され,少年の心がおとなの男の心に変わるのだ。



マット・リドレー 長谷川眞理子(訳) (2014). 赤の女王:性とヒトの進化 早川書房 pp.411-412


必要に迫られれば変化する

 成長や加齢にともなう変化のほかには,どんなものが年齢とともに変化するだろうか?


 思うに,それは「環境」だ。私たちは年齢を重ねるにつれ,新しい環境に放り込まれる。たとえば初めての就職や結婚も,大きな環境の変化をともなう。いつのまにか親たちが年老いて,自分が親の世話をする立場になることもある。このように状況が変われば,それに応じて生活のしかたを変えなければならない。そして,地球上でもっとも適応能力に長けた人類は,変化する。困難に立ち向かうのだ。


 言い換えれば,私たちは必要に迫られれば変化する。必要は「適応の母」なのだ。



アンジェラ・ダックワース 神崎朗子(訳) (2016). やり抜く力―人生のあらゆる成功を決める「究極の力」を身につける ダイヤモンド社 pp.126-127


将来について考えること

よく言われることだが,人の意欲を高めるには将来について考えさせるのが効果的だとされる。自分はどこまで到達できるのか,あるいはどんな人物になりたいのか。教師や人生のメンターがモチベーションについて語るとき,目標を設定することの重要性を力説するのが一般的だ。この仕事で成果をあげれば昇進できるでしょう。あともう1セットベンチプレスをこなすには,理想の二頭筋を思い浮かべて。これはもっともなことだ——私たちは退屈でも不愉快でも避けられない作業をなんとかやり遂げるために,将来得られる利益を思い描いて励みにする。しかし,目標に意識を集中してやる気を高める方法には問題がある。将来に焦点を合わせると現在を楽しめず,結果的に自分がしていることを面白いと感じなくなり,ひいては最後までやり抜く気力まで薄れてしまう。

イアン・レズリー 須川綾子(訳) (2016). 子どもは40000回質問する:あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力 光文社 pp.280-281

マタイ効果

小さな網しか持たない者は,いつも遅れを取り戻す努力をしなければならない。社会学者はこのことを「マタイ効果」という言葉で説明する。新約聖書のマタイによる福音書の「持っている人には更に与えられて豊かになるが,持っていない人は持っているものまでも取り上げられる」[マタイによる福音書第13章12節,日本聖書教会新共同訳]という一節に由来する社会学的概念である。要するに,知識が豊富だとますます知識は増え,知識が乏しいと一段と乏しくなるということだ。本を読むために必要な背景知識が不足している6歳の児童は,同級生に比べて本から知識を吸収することに難しさを感じるだろう。授業中に新しい情報が与えられたとき,その子は周囲の子と同じ努力をしても,みんなと同じようには記憶を定着させることができない——なぜなら,入って来る情報を処理するのに多くの認知資源を注ぎ込まなければならないからだ。周囲に後れを取るうちに,やがて落胆して努力をやめてしまうかもしれない。

イアン・レズリー 須川綾子(訳) (2016). 子どもは40000回質問する:あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力 光文社 pp.

子どもの疑問

ハーバード大学の教育学教授のポール・ハリスは,子どもの問いに関する研究をしている。彼はシュイナードのデータに基づいて計算した結果,子どもは2歳から5歳のあいだに「説明を求める」質問を計4万回行うと推定している。「途方もない数です」と彼は言う。「これは,問いかけという行動が認知能力を発達させる重要な鍵であることを示唆しています。説明を求める質問は,深遠なこともあればくだらないこともある。鋭いこともあれば理解しがたいことも。感動的なことも滑稽なこともある。例として,私の友人の子どもたちが口にした質問をいくつか紹介しましょう。いずれも10歳になる前の言葉です」

 ・ぼくが16歳になるころには,大人はみんな死んでるの?
 ・目がハエになっちゃったらどうなる?
 ・時間って何?
 ・あなたも昔サルだったの?
 ・どうして自分の影から逃げられないの?
 ・わたしがママとパパの一部からできているなら,わたしになった部分はどこからきたの?
 ・ぼくもキリストみたいに十字架で死ぬの?


イアン・レズリー 須川綾子(訳) (2016). 子どもは40000回質問する:あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力 光文社 pp.70-71

幼児の好奇心

幼児がいつでも好奇心に満ちあふれているというのは,よくある誤解だ。育児書や一般向けの科学書,それに我が子を愛してやまない親たちは,赤ちゃんが目覚めているときは常にこの世の不思議に魅了されているという神話にとらわれている。たしかに赤ちゃんは何でも知りたがる生き物ではあるが,大人と同じようにその好奇心は一定ではない。学ぶ意欲に満ちているときもあれば,気乗りがしないときも,あるいは空想に耽っているときも,どうしようもなく眠いときもある。赤ちゃんの好奇心の度合いは環境によって大きく左右される。物理的な環境はもとより,世話をしてくれる大人たちの影響が非常に大きい。幼児の好奇心は大人に対して依存状態にある。

イアン・レズリー 須川綾子(訳) (2016). 子どもは40000回質問する:あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力 光文社 pp.59-60

マインドフル・ペアレンティング

マインドフル・ペアレンティングとは,子どもたちを見る時に価値判断を含まず,自分が望む姿としてではなく,その子本来の姿を見ることである。結果に執着するよりも,子どもの人生に今展開しつつあることにマインドフルになるということだ。感情をそこに据えて子どもに接する時,親子の間の深い根源的なつながりへの敬意が払われる。すると子どもたちは自分の感情をうまく扱える人間に育っていく。

スティーヴン・マーフィ重松 坂井純子(訳) (2016). スタンフォード大学 マインドフルネス教室 講談社 pp.48

無限の可能性がある

親や教師が子どもに向かって「あなたには無限の可能性がある」などと無責任かつ耳に心地良いことを言うと,かえって自己実現には回り道となってしまうのではないだろうか。ひところ流行った「自分探し」などというものも,実は本気で自己実現を目指すには数多くの断念や失望が必要であるという事実を回避したいがための悪あがきであったような気がする。

春日武彦 (2012). 自己愛な人たち 講談社 pp.71

振り返る

では,どのようなことを達成できていたら,老年に達したときに,自分が何者であったか,自分が何をしてきたかを振り返って満足を得ることができるのだろうか。これについてじっくり考えた人が,それぞれ何らかの”達成”を思い浮かべることができたとしたら,そこには3つの共通点があるだろう(とわたしは思う)。第一に,その達成は何か重要なものと関係がある。ささいなことからも喜びを得ることはできるが,そうした喜びと深い満足とは別のものである。第二に,その達成は努力,それも多くの場合,ある程度長期にわたる努力と関係がある。よく「大事なものは簡単には手に入らない」というが,まさにそのとおりである。第三に,その達成は基本的にある程度の個人的責任を伴うものである。卑近な例だが,「わたしでなかったら,こんなふうにうまくはいかなかった」といえるような場合である。

チャールズ・マレー 橘 明美(訳) (2013). 階級「断絶」社会アメリカ:新上流と新下流の出現 草思社 pp.370

栄養と機能不全

これはたやすく理解できるはずだ。IQの低さが学業不振を導くことは誰にでも想像がつく。まわりの生徒が皆うまくやっているのに,教科書はよく読めず,足し算はうまくできずで,終始頭を抱えていなければならなかったらどうか。いつまでもつねに劣等生だったらどんな気がするだろうか。「何をやっても自分はダメだ……」と思うようになり,希望を失うのが普通だ。そんな子どもが成長して腕力がつき,ドロップアウトして学校に反抗し始めても何の不思議もない。補足すると,栄養不良が脳に悪影響を及ぼし,その子どもを攻撃的にすると述べたからといって,まったく社会的要因が存在しないと主張したいのではない。実のところ,栄養不良そのものが環境的要因なのである。十分な栄養がとれないという劣悪な環境が,脳と認知の機能不全を引き起こし,ひいてはそれが子どもに暴力と犯罪の道を歩ませるのだ。

エイドリアン・レイン 高橋 洋(訳) (2015). 暴力の解剖学:神経犯罪学への招待 紀伊國屋書店 pp.318

両親の影響

実のところ,両親は,一般に考えられているほどには大きな役割を果たしていない。ローラと私の調査では,反社会的行動に対する家庭の影響は,平均して全分散の22パーセントを説明するにすぎない。それに対し家庭外の環境の影響は分散の33パーセントを説明する。9歳児でさえ,両親より遊び仲間に大きな影響を受ける。
 これは信じがたく思われるかもしれないが,われわれの発見は偶然ではない。反社会的行動をテーマとするあらゆる遺伝研究(100以上ある)を総括したレビューを見ても,結果は同じである。同じことは,反社会的行動以外のさまざまな行動や性格にも当てはまる。実際,行動遺伝学の第一人者,ミネソタ大学のトム・ブシャールは,「成人後の性格への,環境を共有することによる影響はほぼゼロ」だと主張している。そう,何の影響もないということだ。

エイドリアン・レイン 高橋 洋(訳) (2015). 暴力の解剖学:神経犯罪学への招待 紀伊國屋書店 pp.73-74

脳の成熟年齢

脳科学によって行動を説明することには限界があるが,それをますます複雑にしているのは,脳の成熟年齢を科学者が引き上げていることだ。言い換えれば,人は何歳で神経学的に成熟するかということについて,今のところ明確なラインも境界も区分もないのだ。しかし,ますますはっきりしてきたのは,脳の成長は20歳以降もまだ続いていることだ。わたしは科学者として,医師として,あらゆる疑問には答えがあり,人生のあらゆる出来事と段階には明確な境界があると考えたいが,同時にそんなものはないということを知っている。また,嵐の10代が過ぎれば順風満帆と考えたいが,それも実際は違う。しかし,こうしている間にも,地方自治体は,危険な状態にある未成年者のための更生プログラムやカウンセリング・プログラムを発案するより,さらなる刑務所や収容施設の建設に税金をつぎ込んでいるのだ。

フランシス・ジェンセン エイミー・エリス・ナット 渡辺久子(訳) (2015). 10代の脳:反抗期と思春期の子どもにどう対処するか 文藝春秋 pp. 292
(Jensen, F. E. & Nutt, A. E. (2015). The teenage brain: A neuroscientist’s survival guide to raising adolescents and young adults. New York: Harper.)

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