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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   
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これにて打ち止め

ブログ「I'm Standing on the Shoulders of Giants.」は,ここまでの記事でいったん打ち止めにしたいと思います。
これまで長い間お付き合いいただき,ありがとうございました。

続きはnoteのほうをご覧ください。


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手抜きの記録

 赤と黒がそれぞれ連続して出た回数を,ホイールがランダムだった場合に見込まれる頻度とピアソンが比べると,どうもおかしかった。同じ色が二回か三回続けて出ることが,本来あるべき頻度を下回っていた。そして,色が交互に(たとえば赤,黒,赤という具合に)出ることがあまりに多すぎた。ピアソンは,ホイールが本当にランダムだと仮定した場合に,少なくともこの頻度まで極端な結果が出る確率を計算した。この確率(彼はそれを「p値」と名づけた)は,ごく小さかった。実際,本当に小さかったので,地球の歴史が始まって以来ずっとモンテカルロのルーレットテーブルを眺め続けていたとしても,それほど極端な結果を目にすることはとうてい見込めないとピアソンは述べている。それは,ルーレットが偶然性に左右されるゲームではないという決定的な証拠だと彼は考えた。
 この発見に彼は激怒した。ルーレットのホイールがランダムなデータの格好の供給源になってくれればと願っていたのに,彼の巨大な「カジノ実験」が生み出す結果は信頼できないのだから腹が立った。「科学者は半ペニー銅貨を投げたときの結果を誇らしげに予測するだろう。しかし,モンテカルロのルーレットは彼の理論を混乱させ,法則を馬鹿にするように振る舞う」とピアソンは述べた。ホイールが自分の研究にはほとんど役に立たないのが明らかになったので,カジノは全部廃業にし,その資産は科学に寄付させるべきだとピアソンは提案した。ところが後日,ピアソンが得た異常な結果は,本当はホイールに欠陥があったせいではなかったことが判明した。『ル・モナコ』紙は記者たちにルーレットテーブルを見守って結果を記録するようにお金を払っていたのに,彼らは手抜きして数をでっち上げていたのだった。
アダム・クチャルスキー 柴田裕之(訳) (2017). 完全無欠の賭け:科学がギャンブルを征服する 草思社 pp. 27-28

典型的行動パターン

 ほとんどの人々にとって,典型的な行動パターンとは,仕事がある日になる。つまり同じ道を通って仕事に行き,帰ってくるという生活が繰り返されるわけだ。その次に頻出するパターンは,ウィークエンドや休日である。休日には睡眠を取ったり,夜中に家庭や職場以外の場所で過ごしたりする。驚くべきことに,自由時間においても,私たちがいく場所やすることは,ほとんど同じで,その点においては仕事のある日と変わらないのだ。しかし第3のパターンは,まったく違ったものになる。ショッピングや遠出など,探求に使われる日だ。第3のパターンの特徴は,明確な構造が存在しないという点である。これら3つのパターンで,私たちの行動の90パーセント以上が構成されている。
アレックス・ペントランド 小林啓倫(訳) (2015). ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学 草思社 pp. 173

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