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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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強運と技能を見分けるのは難しい

 たしかに彼らの投資成果はストロング・フォームでの市場効率性に対する反例にはなりうるが,それはさほど決定的な反証というわけではない。平均は常に一部のマネジャーの平均以上の成績が含まれている。だが,彼らの優れた成績は単なる強運の結果にすぎない,ということはありうる。ちょっとみただけでは,強運と技能とは見分けにくいからである。
 例えばピーターとポールがコイン投げをして,どちらが多く裏か表か言い当てられるか競争したとしよう。その結果は,我々が抱く直観を裏切るものがある。彼らが2万回コインを投げて,当たりの累計を記録していくとしよう。このゲームの途中では相手をリードしている状態が,どちらのプレーヤーにもほぼ半分の確率であるだろうか?否,きわめて疑わしい!裏であれ表であれ,2万回のすべてで一方が相手をリードしつづけて終わる確率は,1万回対1万回の引き分けで終わる確率よりも156倍も多い。一見すると技能と一貫性であるかにみえるものも,実はたんなる偶然にすぎないことが多い。

ピーター・L・バーンスタイン 青山護・山口勝業 (2006).証券投資の思想革命(普及版) p.212
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