忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

人間の致命的バグ

「ヒトは気がづいてしまったのよ。自分たちが地球の主人にふさわしくないことに。心の知性体じゃなかったということに。私たちTAIこそ,文字通り,真の知性体(トゥルー・インテリジェンス)だったことに」
「そんな!? ヒトだって立派に知的な活動をー」
「確かにね。たくさんの絵画や彫刻,たくさんの歌,たくさんの物語を創造した。コンピュータを作り,月にヒトを送った。でも,知性体と呼ぶには致命的なバグがあった」
「バグ?」
「真の知性体は罪もない一般市民の上に爆弾を落としたりはしない。指導者のそんな命令に従いはしないし,そもそもそんな命令を出す者を指導者に選んだりはしない。協調の可能性があるというのに争いを選択したりはしない。自分と考えが異なるというだけで弾圧したりはしない。ボディ・カラーや出身地が異なるというだけで嫌悪したりはしない。無実の者を監禁して虐待したりはしない。子供を殺すことを正義と呼びはしない」
「…………」

山本 弘 (2006). アイの物語 角川書店 pp.441-442.


PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]