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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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自己制御

自己制御(self-regulation)とは自分の行動をコントロールすることである。自己制御は「自動的な制御」と「コントロールされた制御」とに分けられ,通常は後者によっている。自己制御は衝動を制御することによって行われる。自己制御には,①自分と基準を比較し,②自分を基準に近づけるように操作し,③基準に到達するまで比較を繰り返す,といったプロセスがある。こうしたプロセスはフィードバックのループをなしている。
 自己制御の失敗には,制御不足と制御ミスがある。制御不足が起こるのは,基準がない場合,基準どうしが矛盾している場合,モニタリングに失敗した場合,望ましい操作を実行できなかった場合である。制御ミスとは,自分の行動をコントロールできても,思い通りの結果を得ることができないことである。
 われわれは自己制御の「力量」モデルを仮定している。自己制御を行うためには「力量」すなわち心的な資源が必要である。自己制御のためにこの力を利用すると,一時的に消耗してしまう。この力量は訓練によって強められる。ストレスや不快感情があると,そのために力量が使われてしまい,自己制御のための力量がなくなってしまう。

K.L.デイル & R.F.バウマイスター (2001). 自己制御と精神病理 R.M. コワルスキ&M.R.リアリー(編著) 安藤清志・丹野義彦(監訳) 臨床社会心理学の進歩 実りあるインターフェースをめざして 北大路書房 158-190.
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