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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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人種差別の受容

 今日,人種差別は,西洋社会で公には否定されている。しかし,多くの(おそらく,ほとんどの!)西洋人は,個人として,あるいは無意識のうちに,依然として人種差別的な説明を受け容れている。日本やその他多くの国々では,人種差別的な説明がいまだ何の言い訳もされないまま,まかりとおっていたりする。アメリカやヨーロッパやオーストラリアの社会では,高等教育を受けた白人でさえも,話がオーストラリア大陸のアボリジニのことになると,アボリジニ自身に原始的なところがあると考えている。たしかに外見的にはアボリジニは白人とはちがう。ヨーロッパ人の植民地時代を生き延びたアボリジニの子孫の多くは,いま,白人が支配する現代のオーストラリア社会で経済的な成功をおさめることのむずかしさを感じはじめている。

ジャレド・ダイアモンド 倉骨彰(訳) (2000). 銃・病原菌・鉄 上巻 草思社 p.25
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