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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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子どもの時間

 子供の一日,一年は濃密だ。点と点の隙間には,さらに無数の点がぎっちりと詰まり,密度の高い,正常な時間が正しい速さで進んでいる。それは,子供は順応性が高く,後悔を知らない生活を送っているからである。
 過ぎたるは残酷なまでに切り捨て,日々訪れる輝きや変化に,節操がないほど勇気を持って進み,変わってゆく。
 「なんとなく」時が過ぎることは彼らにはない。
 大人の一日,一年は淡泊である。単線の線路のように前後しながら,突き出されるように流されて進む。前進なのか,後退なのかも不明瞭なまま,スローモーションを早送りするような時間が,ダリの描く時計のように動く。
 順応性は低く,振り返りながら,過去を捨てきれず,輝きを見いだす瞳は曇り,変化は好まず,立ち止まり,変わり映えがない。
 ただ,「なんとなく」時が過ぎてゆく。

リリー・フランキー (2005). 東京タワー オカンとボクと,時々,オトン 扶桑社 p.83


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