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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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「実行しがたく,金がかかる」

 大衆的ポジティブ・シンキングと同じく,ポジティブ心理学も,自分の気のもちようを調整することで可能になる内面の変化だけを扱うものである。セリグマン自身,社会の変化をあからさまに拒絶し,幸福かどうかの決定に「環境」がどんな役割をするかについて,こう記している。「環境のよいところは,幸福をいっそうよいものにする場合がある点だ。悪いところは,環境を変えることは実行しがたく,金がかかる点である」。とはいえ,こういう主張—「実行しがたく,金がかかる」—は,奴隷制度の廃止から男女の給与平等まで,さまざまな改革にいわれてきたことなのだ。

バーバラ・エーレンライク 中島由華(訳) (2010). ポジティブ病の国,アメリカ 河出書房新社 pp.208-209
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