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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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派遣先のユーザー感覚

 労働者派遣の事例を扱っていてよく感じるのは,派遣先の「ユーザー感覚」である。つまり,派遣先は,人間を受け入れて仕事をしてもらっているというのではなく,商品や機械を納入してもらってニーズを満たしている,という感覚を持つのである。この感覚は,派遣労働者が自らの思い通りにならないとき「不良品」「バグ」(瑕疵)といった感覚を持つことにつながる。だから「不良品」や「バグ」をなんとかしろ,と派遣元に文句を言うようになる。それは,不良品を与えられたときに正常な商品との交換を求めるように,思い通りになる派遣社員を派遣し直せという要求になっていく。思い通りにならない派遣社員を人間扱いしないのである。

笹山尚人 (2008). 人が壊れてゆく職場:自分を守るために何が必要か 光文社 pp.154
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